Bファクトリー実験

Belle II実験

Belle II 検出器(高エネルギー加速器研究機構)

茨城県つくば市にある高エネルギー加速器機構(KEK)での電子-陽電子衝突型加速器実験,Bファクトリーの加速器の性能を40倍に向上させ,大量のbクォークやcクォークを含む粒子,およびτレプトンを生成し,それらの性質の超精密測定を行うことで標準理論を超えた物理現象を探索する Belle II 実験の準備が進んでいます。

当研究室では,Belle II検出器の中でも心臓部にあたるシリコン崩壊点検出器(SVD)の建設の中心グループのひとつとして,SVDのもっとも外側の層であるレイヤー6と呼ばれる層の製作を行いました。過去の同様の検出器と比べモジュールが格段に長く構造が複雑なため,製作には高度な技術が必要となりましたが,数年間にわたる技術開発の末に組み立て工程を確立し,2018年夏に全数の量産を完了しました。

Belle II検出器の心臓部にあたるシリコンバーテックス検出器(SVD)。組み立て中の様子。

Belle II実験は,2018年度前半にフェーズ2と呼ばれる電子と陽電子を衝突させる試験運転を行いました。その後,SVDなど衝突点付近の検出器を組み込む作業を行い,完全な形での本実験(フェーズ3)がいよいよ2019年初頭から始まる予定です。

Belle実験

1999年から2010年まで茨城県つくば市にある高エネルギー加速器機構(KEK)で行われたBファクトリー実験(Belle実験)において,

  • 測定装置の心臓部に当たるシリコン崩壊点検出器(SVD)の建設・運用・
  • B中間子系でのCP非対称性の発見と,精密測定による小林-益川理論の検証

に中核的な役割を果たしました。Belle実験の成果により,小林-益川理論の正しさが実証されたことが,2008年のノーベル物理学賞につながりました。

現在は,これまでに得られた膨大なデータを使ってさらに物理解析を進め,

  • タウ粒子の崩壊での新物理探索
  • B中間子の崩壊を用いたφ3の精密測定

を行っています。